クラウドファンディングというのは今までにないガジェット、仕組み、作品などを安価で早く手に入れられる反面、いかんせん試作品で完成するかは分からない、という側面もあります。
基本、先行投資なので、うまくいかず出資がパァになることもあります。
1年遅れようと製品が届いたり、遅れた理由を説明してくれるのはまだ良心的です。
ラッキーと思いましょう。
今回は、そんな感じで高い授業料を払ったお話。
- 骨振動性Bluetoothスピーカーをテンプル部に仕込んだサングラス
- 2015年3月出資 $170- 視度補正レンズ用のフレーム付きのプラン
- 当初の発送予定:2015年5月 → 実際の受取:未だ届かず(やや特殊)
2,283 人が出資し、$416,376-を集め、Kickstaterに挙げられたサングラスの中で過去最高の出資額を集めた製品だったそうです。(今もそうかは分かりませんが)
自転車通勤時に使おうと思いつつ、道交法の改正でイヤホンが使えなくなったので渡りに船と思い、やや遅れて出資したので高めの出資プランしか残ってませんでした。
実は一度私は製品を受け取っています。(2015年7月)
しかも箱がぐちゃぐちゃの状態で届きました。
とりあえず中身が無事ならいいかと思ったら、届いたのは希望していた緑ではなく黒。
「色間違ってるよ、送料持ってくれるなら返送するよ」と伝えると
「緑色のは確実に届けるから、黒は勝手に使っていいよ」という旨の返信が!
この時はなんて気前がいいんだ!さすがイタリア人と思いました。(やや偏見)
が、使ってみた感想は最悪でした。
- コメカミが当たる部分に見える膨らみが骨振動スピーカーです。
- ただ骨振動にしてはかなり弱い出力で、最大音量にしても遥か遠くで音がなっている程度にしか聞こえない
- その音質は聴けたもんじゃない
- しかも同出力で外側にも漏れる。(この時点で骨振動ではない)
- 1回の充電で壊れた。電源が入らない
あまりに期待しすぎていたので、先にこのサングラス用に補正レンズを買ってしまっていたことは更に痛手でした。。。
送料分も合わせれば総計3万ぐらいがパァです。
それ以降、定型分をコピペしたような発送遅れの謝罪メールが届いていましたが、2015年7月にもうすぐ届けるよ!という更新を最後に音沙汰がありません。
今もKickstarterのComment欄は同様に製品を受け取ってない人、受け取ったけど性能に満足してない人の、主に「カネ返せ!」という罵詈雑言が2300件ほど積み重なっています。
その上で、何がすごいって、この会社はそれでも平気に新プロジェクトへの出資を求めるメール送ってきたことです。
しかも、それ日光を集めて紙に焼き型をつけて絵を描くという、小学生の理科レベルのメルヘンな商品でした。
その上で、このSG05は「なかったこと」にされているようで、その会社のHPには一切記述がありません。
4000万円の出資額を集めといて、なかったことにして、全く返答せず、のうのうと別製品をメールで紹介してくる。。。
さすがイタリア人です、テキトーです。(偏見)
一度、とっととカネ返せメールをHP上の「Contact」を通じて送ったことがありますが、送ったあと直接メールしたことは皆無です。
メールを送った後、上記のようなメッセージが表示されます。
As soon as possible は出来るだけ早く。
昔、人から聞いた笑い話は、
日本人を含め、アジア人は全般的に可能な限り早く答えることを望むし、そうしようとする。
欧米人は「出来るだけ早く」=「時間を取れない(出来ない)ので遅れた(やらない)」となり、平気で遅らせる。(かなり偏見)
これを地で行く手痛い授業料となりました。。。
これ以降、基本的に試作品のない、コンセプトのみのプロジェクトには出資しないようにしました。
(SG05もモックやよくできたCGが画像の大半だったそうです)
ご注意を。